トマトの自然な酸味と甘み、そして米こうじのうま味が絶妙に融合した「トマトこうじ」は、イタリアン料理を中心に様々な料理の味をワンランクアップさせてくれます。
今回は基本のトマトこうじの作り方から、アレンジレシピまで詳しくご紹介します。手作りの美味しさを、ぜひご家庭の味に取り入れてみてください。
トマト缶で作るトマトこうじの作り方
トマトこうじは、生のトマトでも作れますが、トマト缶を使えば、季節を問わずいつでも簡単に作ることができます。まずは基本の作り方をマスターしましょう。
材料
- カットトマト缶:1缶(約400g)
- 米こうじ:100g
- 塩:30g
作り方
- カットトマト缶をブレンダーやミキサーでなめらかなピューレ状にします。
- 清潔な容器に米こうじをほぐしながら入れ、塩を加えます。
- 2に、1でピューレ状にしたトマトを加え、よく混ぜます。
- 発酵させて完成です。
常温で発酵させる場合
- 清潔なガラスジャーにすべての材料を入れ、直射日光の当たらない場所に置き、1日1回かき混ぜます。
- 夏は7日程度、冬は10〜14日ほどで完成。米こうじを指の腹で潰したときに、芯が残らなくなるのが目安です。
ヨーグルトメーカーで発酵させる場合
- ヨーグルトメーカーの容器にすべての材料を入れ、60℃にセットして2〜3時間おきにかき混ぜ、6時間ほど保温して完成です。
- 米こうじを指の腹で潰したときに芯が残る場合は、もう1〜2時間保温を追加してください。
玉ねぎとニンニクをプラス!アレンジトマトこうじの作り方
基本のトマトこうじにさらにコクを加えたい方には、玉ねぎとニンニクを加えるアレンジがおすすめ。市販のケチャップの代わりに使うなら、この組み合わせをぜひ試してみて欲しいです。
材料
- カットトマト缶:1缶(約400g)
- 玉ねぎ:中1/2個(約100g)
- ニンニク:1〜2片
- 米こうじ:130g
- 塩:40g
作り方
- 玉ねぎとニンニクをザク切りにします。
- 玉ねぎとニンニク、カットトマト缶をブレンダーやミキサーでピューレ状にします。
- 以降は基本レシピと同じ手順で発酵させます。
ニンニクの量はお好みで調整してください。料理の使い道を考えて加減するとよいでしょう。
トマトこうじのつかいみち
せっかく作ったトマトこうじ、どんな料理に使えばいいのでしょうか?ここからは、おすすめの活用法をご紹介します。
ミネストローネ
トマトこうじを使ったミネストローネは、トマトの酸味とこうじのうま味が溶け込んだ、深みのあるスープに仕上がります。
材料
- トマトこうじ:大さじ3〜4
- 水:900ml
- 玉ねぎ:1/2個
- にんじん:小さめのもの1本
- セロリ:1本
- じゃがいも:1個
- ズッキーニ:1/3本
- キャベツ:2〜3枚
- ベーコン(お好みで):50g
- オリーブオイル:大さじ2
- 乾燥ハーブ(パセリ、バジルなど):小さじ1
- 塩・こしょう:適量
作り方
- 野菜はすべて1cm角に切り、ベーコンも小さく切ります。
- 鍋にオリーブオイルを熱し、野菜とベーコンを炒めます。
- 全体に油が回ったら、水を加え、沸騰したら弱火にして10〜15分ほど煮ます。
- じゃがいもとニンジンがやわらかくなったら、トマトこうじを加えてさらに5分ほど煮ます。
- 塩・こしょうで味を調えて完成です。器に盛り付けたら、仕上げにパセリなどの乾燥ハーブを振ります。
塩・こしょうはお好みでご使用ください。トマトこうじだけでも、十分なトマトの旨味と酸味を楽しめるスープができあがります。
トマトこうじで作る本格ミートソース
材料
- 合挽き肉:300g
- トマト缶:1缶
- トマトこうじ:大さじ4〜5
- 玉ねぎ:1個(中サイズ・約200g)
- にんじん:1/2本
- セロリ:1本
- ニンニク:1~2片
- オリーブオイル:大さじ2
- 水:100ml
- オリーブオイル:大さじ2
- 塩・こしょう:適量
- パルメザンチーズ:適量(お好みで)
野菜は好みに合わせてほかのものを加えてもOKです。
作り方
- 玉ねぎ、にんじん、セロリはみじん切りにします。ニンニクはみじん切りまたはつぶします。
- 深めのフライパンまたは鍋にオリーブオイルを熱し、ニンニクを弱火で香りが出るまで炒めます。
- 玉ねぎ、にんじん、セロリを加え、玉ねぎが透き通るまで中火で2〜3分ほど炒めます。
- 合挽き肉を加え、ポロポロになるまで炒めます。
- トマト缶・トマトこうじ・水を加えてよく混ぜます。
- 弱火で蓋をして10分煮込みます。水分が少なければ適宜足してください。
- 塩・黒こしょうで味を調えて完成です。
このミートソースはパスタはもちろん、ラザニアやドリア、オムライスのソースなど様々な料理に活用できます。トマトこうじの発酵による旨味で、トマト缶のみで作るよりも深みのある味わいに仕上がります。
そのほかのアレンジアイディア
トマトこうじは、ケチャップやピザソースの代用として、さまざまな料理に活用できます。
- ピザソース代わり:オリーブオイルを少し足してトマトこうじをそのままピザソースに。市販のピザソースより風味豊かなピザが楽しめます。
- 鍋の味付け:トマト鍋にトマトこうじを大さじ2〜3加えるだけで、コクのある味わいに。
- ハンバーグのタネ:ひき肉300gに対してトマトこうじ大さじ1程度混ぜると、うまみ増し増しのハンバーグに。肉や焼けてもほんのりピンク色が残るため、焼き加減には注意が必要です。
- リゾット:リゾットの味付けにトマトこうじを使えば、コンソメやブイヨンなしでも深い味わいに。
- ラタトゥイユ:夏野菜の煮込み料理にトマトこうじを加えれば、トマトソースを作る手間なく本格的な味わいに。
まとめ
トマトこうじは、シンプルな材料で作れる万能調味料です。トマトの自然な酸味と甘み、そして米こうじのうま味が融合して、様々な料理を格上げしてくれます。
基本の作り方をマスターしたら、玉ねぎとニンニクを加えたりアレンジを楽しんだりして、自分好みの配合を見つけてみてください。ミネストローネやパスタソース、ピザソースなど、幅広い料理に活用できるので、一度作っておくと重宝すること間違いなしです。
冷蔵庫で3ヶ月ほど保存できます。ぜひ、手作りのトマトこうじで、毎日の料理をもっと美味しく、簡単に楽しんでください。